ライブ情報2018

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12/23 戸塚LOPO

町内会は危険な香り 3

町内会は危険な香り 3

そして二人は、集会所に到着した。
「先に中に入ってください。」
緑川はあたりを見回しながら言った。中山はそれに従い、さっとドアを開けて入った。
緑川もすぐ後に続けて入ってきた。
ガチャッ。
鍵を緑川が閉める音が、集会所内に響いた。

ああ、いよいよ・・・・
中山の胸は高鳴った。

緑川は、中山を和室へと連れて行き、ここで待つように言った。
一人になると、中山の胸の鼓動は速さを増した。この和室は、数日前に緑川と和子のあの現場だ。
そしてここで繰り広げられた光景を思い出すのだった。
とても美しい和子の尻に喰らいつく緑川のエロティックな姿。自分も今まさにここで、あのように緑川に食い尽くされてしまうのだろうか。

ほんの二分か三分か、待っていると緑川が戻ってきた。
無言でドアをあけて入ってくる緑川。
「キャッ!」
中山は思わず声を漏らした。
緑川はすべての服を脱ぎ、全裸になっていたのだった。
驚きながらも、中山はその一点から目をそらすことができなかった。

緑川のペニスが、脈をうちながら隆々と勃起していたのだった。

「すごい・・・・角度・・・・」
まるで天を目指しているかのように、まっすぐ上を向いて、ペニスは立ち上っていた。
そしてそれは赤く黒く、いやらしく光っていた。
「僕を見てください。」
緑川は言った。
「見てるわ。とてもステキ。」
中山は、緑川のそれをじっと見つめながら、そして、まるで磁石のように引き寄せられていった。
「触って・・・・いいですか?」
緑川がうなずく前に、中山の指は緑川のペニスへ触れていた。
「アアン!」
その瞬間、緑川は、まるで少女のような声をあげて全身を震わせた。まるで、捕獲したての魚のようだった。なんてみずみずしいのだろう。中山は目を潤ませながら思った。
「あなたも脱いでください。」
緑川はそう言って、中山の服に手をかけた。
「脱がせて・・・・ください」
中山はそういって微笑んだ。
本当は今すぐにでもすべての服を脱ぎ捨て、緑川に滅茶苦茶にされたくもあったが、思いっきりじらして欲しくなったのだ。
「いいですよ。」
緑川がブラウスのボタンをひとつひとつはずしている間も、中山はペニス触れてた指をうごかし続けていた。温かく脈うつそれは、命の鼓動を感じさせたのだった。
「ハアッ ハアッ」
緑川の息遣いが荒くなってきた。中山は夢中でペニスを撫でつづけ、気がつくとブラジャー一枚の姿になっていた。

ふいに、緑川は、中山のブラジャーに顔を押し当てた。
「アアッ」
その熱い吐息に中山は溶けてしまいそうだった。
緑川はそのまま、大きく息を吸った。
そして言った。
「ああ、いいにおいだ。ああ。」
ブラジャーに鼻を押し当て、匂いを一心不乱にかぎ始めた。
中山はハッとした。突然匂いに夢中になる緑川に驚いたのだ。
「・・・・・緑川さん?」
「ああ、いいにおいだ・・・・」
緑川は、一通りブラジャーの匂いをかぐと、ホックに指を伸ばし、はずそうと試みた。
そのときだった。
「パチッ」
何かが緑川の頬を打った。
「へ、変態!!」
中山は思わず緑川を平手打ちしていた。
匂いに固執するその態度に、恐怖と怒りを覚えたのだ。
「中山さん・・・・・・・。」
「どうしてそんなに匂いをかぐの!」
「好きだからさ。こっちの匂いも楽しみだ。」
緑川はそういうと、脱ぎ捨てられた中山のパンティーを手に取ろうとした。
「変態!!やめて!!」
中山はいち早くそれを手にし、さっさと身につけてしまった。

ああ、緑川さんが・・・・ただの変態だったなんて!!!
中山の顔はカアッと赤くなった。
「緑川さん・・・・どうして・・・・。」
中山はあふれ出てくるさまざまな感情に戸惑いつつも、下着姿の自分を恥じていた。
緑川は、その、中山の恥じらいを見るなり激しく勃起した。
まるで毛むくじゃらのピストルのように。
「あなたの匂いが好きなんだ、何が悪い?」
緑川は中山から目をそらさなかった。
あまりにも自信に満ち溢れたその表情に、中山は戦慄を感じていた。

そう、あれは・・・・・何年前の出来事だったであろうか。
夫が会社の同僚の竹田という男を連れて帰宅したことがあった。
竹田はとても愛想のいい男で、清潔感にも溢れており、整った顔をしながらも「未婚」とのことだった。
中山を「美人な奥さん」と何度も褒め称え、まったく嫌味もない様子だったので、とても気分がよかった。
そして、早くから酒に酔った夫と竹田はあっという間に寝室で寝てしまったのだった。

玄関に置いたままの竹田の荷物を、中山は寝室へ運ぼうとした。
そのときだった。

竹田のカバンの隙間から、ハイヒールが見えたのだった。
「これは・・・・・何?」
竹田は独身のはずだが、どうしてハイヒールを持っているのだろうか。
つい興味がわき、カバンのチャックを開いてしまった。
「キャッ!」
そこに入っていたのは、ハイヒールとストッキング、そして女性用のパンティーだった。
その下には長髪のカツラが見える。
女装・・・・・するのかしら・・・・・
中山は、見てはいけないものを見てしまった気がして、カバンのチャックを閉めたのだった。
しかし、同時に片付けようとした中山の上着のポケットから、何枚か写真が落ちた。
「これは!!」
そこには、女装をしてニッコリと微笑む竹田の姿があった。
女装・・・・・趣味なのね・・・・・・変態ッ!
中山の顔はカアッと赤くなった。
夫は彼の女装趣味を知っているのかしら。中山は思った。
同僚がこんな趣味を持っているなんて、知ったらどう感じるのかしら。
いや、ひょっとして夫もこんな趣味を持っていたら・・・・・
そのとき、声がした。
「あの、奥さん」
中山は、あわててカバンを置き、部屋へと戻った。
そこには竹田がいた。
「今日は本当にありがとうございました。手料理おいしかったです。」
竹田は丁寧に挨拶をした。
この人が・・・・あの女装を・・・・・・中山はそんな思いを顔に出さぬようにつとめた。
しかし、竹田は敏感に気づいてしまったようだ。
「あの・・・奥さん。僕の荷物・・・・どこですか」
「玄関にあるわよ。」
「ぼくもう帰ります」
「え、だってこんな時間に」
「うち、近いんですよ。」
そういうと、竹田は逃げるように玄関へと走っていった。
中山はそれ以来、竹田の姿を見たことはなかった。
あれほどまでに強い女装趣味、中山にとっては変態だった。

今、目の前の緑川が、それ以来の変態として中山の前に立っている。
そして、今また中山の下着の匂いに欲情しようとしているのだ。

「変態ッ!」

私をこんな気持ちにしておきながら、こんな姿にしておきながら、目的は下着の匂いだったなんて・・・・・
中山は、緑川をもう見ることはやめ、服を着ると、集会所を後にした。

あのカリスマ町内会長の緑川さんが、変態だったなんて!
中山は走りながら、ショックで涙を流していたのだった。
ひとしきり泣いたあと、中山は気づいた。
「そういえば・・・・・遠藤さん・・・・」
先日集会所で目撃した、遠藤和子と緑川の激しいセックス。
まっとうに行われていたそれも、変態行為にまみれていたのだろうか・・・・
「行ってみようかしら・・・・」
中山は、和子の自宅を訪問したい気持ちに襲われた。
今日も集会所に緑川とふたりっきりで、芋の整理をしていた遠藤さん。きっと緑川はセックスが目当てだったに違いない。

私を集会所に連れて行ったように、遠藤さんも連れていかれたんだわ・・・あの温和で地味な遠藤さんも、緑川さんに下着の匂いを嗅がれていたのかしら??

ひとつのことが気になりだすと、中山の思いは止まらなかった。

「行ってみなくちゃ。」

中山は、遠藤和子の家へと歩き出していた。

その時、和子は台所で夕飯に使う豚バラブロックを切っていた。
緑川との芋の買出し、まるでエロティックだった緑川の全て、そして集会所では、あの日以来の行為が先延ばしになってしまったが
抱えている思い出だけで和子の胸ははちきれそうだった。
豚肉を切る腕にも、つい力が入る。
次はいつ・・・・逢えるのかしら・・・・・

ちょうどその時だった。
玄関のチャイムが鳴った。

「はいー」
「あの、中山です」
ドアの向こうに立っていたのは中山だった。
「あ、こんばんわ中山さん。今あけますね。」
和子はドアの鍵に手をのばした。
中山さん・・・・
さっきは疑ってすまなかったわ。和子は思った。
まさか緑川と中山が集会所でついさっきまであのような行為を行っていたなどと、和子には想像つかなかったのだ。
和子の手はチェーンキーを開錠した。

中山はふと、鍵の音を聞いて我に返った。
私、何をしているの、イヤッ!
このまま遠藤さんが出てきても何を話したらいいのかしら。
中山が戸惑う隙もなく、ドアは開かれ和子は出てきた。

「こんばんわ、先ほどはどうも。」
和子は深々と頭を下げた。
「いえ、こちらこそ。」
慌てて中山も頭を下げた。
和子の目の前で、中山の乳房がぶるんと揺れた。
なんて・・・・大きいのかしら!!
和子の視線は中山の胸に釘付けにされそうだった。
同時に、中山は和子の尻が気になって仕方なかった。
そう、あの集会所で見た裸の尻が目に焼きついているのだ。
このスカートの中に・・・・あのお尻が!!

二人はしばし沈黙した。
中山はその尻からあわてて目をそらした。
頭によみがえってしまうのは、集会所で見た光景。そう、こちらを見た緑川のあの目だった。
どうして、あんなに激しいセックスを繰り広げながら、こっちを見たのだろう。
緑川さん・・・・・
思い出してしまうのは、つい先ほどの緑川の肉体だった。
そしてまた、和子も、中山の胸から目をそらしながら同じ事を考えていた。
ああ、私にこんな大きなオッパイがあったら・・・・・。

最初に口を開いたのは和子のほうだった。
「今度の町内会の幹部会、いつでしたっけ。」
中山は、和子の声にはっとした。
「あぁ、そうね、いつだったかしら・・・・・」
あわてて話を合わせながらうろたえていた。

いけないわ、私ったら何でこんなところに来てしまったのかしら。
まさか緑川さんとのことなんて、聞けるわけがないのに!
でも私は、たしかに見たんだわ、この人と緑川さんが集会所で。
こんなに清純そうな奥様がカリスマ町内会長と不倫だなんて、町内会あげてのスキャンダルに発展しかねない。
しかも緑川さんは下着の匂いをかぐ変態だったなんて!
団地はこのままだと危ないわ。
だからこれは、これは私の胸の中だけにとどめておかないといけないのね。
中山はひとり考えていた。そして言った。
「土曜の夜だったかしら。」
「わかったら連絡くださいな。」
「ええ。」

きっと私はもう、あのことを思い出すことはないわ。忘れなくてはいけない。
そう、団地の未来の為に。
中山は決心した。